海外第Ⅲ相臨床試験(PALACE-1/2/3/4試験)
海外第Ⅲ相臨床試験(PALACE-1/2/3/4試験)(海外データ)
安全性
投与24週時までの副作用発現率はオテズラ30mg 1日2回投与群33.1%、プラセボ群14.2%で、主な有害事象は悪心、下痢、頭痛でした
プラセボ対照期(0~24週)の安全性の概要
PALACE-4試験における副作用又は有害事象発現状況は以下の通りでした。
プラセボ対照期(0週時~24週時) | ||
---|---|---|
n(%) | プラセボ群※1 (n=176) |
オテズラ30mg 1日2回投与群※2 (n=175) |
副作用 | 25 (14.2) | 58 (33.1) |
主な有害事象(いずれかの群で5%以上発現) | ||
悪心 | 4 (2.3) | 28 (16.0) |
下痢 | 3 (1.7) | 21 (12.0) |
頭痛 | 4 (2.3) | 15 (8.6) |
重篤な有害事象※3 | 5 (2.8) | 1 (0.6) |
投与中止に至った有害事象※4 | 4 (2.3) | 6 (3.4) |
- 16週時に早期離脱しなかった患者の0~24週までのデータ、及び16週目に早期離脱した患者の0~16週時までのデータが含まれる
- 早期離脱に関係なく、オテズラ30mg 1日2回投与群に無作為割付けされたすべての患者の0~24週時までのデータが含まれる
- 重篤な有害事象
・プラセボ群:糖尿病性壊疽、喀血、乾癬性関節症、子宮内膜増殖症、瘢痕ヘルニア各1例(0.6%)
・オテズラ30mg 1日2回投与群:急性腎盂腎炎1例(0.6%) - 2例以上に認められた投与中止に至った有害事象
・オテズラ30mg 1日2回投与群:頭痛3例(1.7%)、下痢、悪心各2例(1.1%)
オテズラ30mg 1日2回投与264週時までの有害事象発現率は85.6%で、主な有害事象は下痢、悪心などでした
オテズラ投与期(0~260週)及び観察追跡期(261~264週)の安全性の概要
PALACE-1/2/3/4試験(併合解析)における有害事象発現状況は以下の通りでした。

- 0週にオテズラ30mg 1日2回投与群であった患者及び16週又は24週にプラセボ群からオテズラ30mg 1日2回投与に切り替えた患者
- 重篤な有害事象
乾癬性関節症13例(1.3%)、変形性関節症6例(0. 6%)、胆石症、鼡径ヘルニア、冠動脈疾患各5例(0. 5%)、狭心症、心房細動各4例(0. 4%)、肺炎、不安定狭心症、乳癌各3例(0.3%)、乾癬、発熱各2例(0.2%)、うつ病、急性心筋梗塞、一過性脳虚血発作各1例(0.1%) - 投与中止に至った有害事象
下痢22例(2. 3%)、悪心20例(2. 1%)、頭痛15例(1.5%)、嘔吐8例(0. 8%)、上腹部痛、疲労、浮動性めまい各4例(0. 4%)、不眠症3例(0. 3%)、うつ病、不安各2例(0. 2%) - 死亡に至った有害事象(各1例)
・ オートバイ事故に関連した胸部及び頭部の外傷
・ 治験薬との関連はないと考えられる前腹壁の壊死性筋膜炎、難治性低血圧ショック、急性腎不全。患者には糖尿病の既往歴がありました
・ 治験薬との関連はないと考えられる脳血管障害。患者には脳血管障害、冠動脈疾患、不整脈、心筋梗塞、高血圧、脂質異常症、アテローム性動脈硬化症、冠動脈ステント留置、心房細動の既往歴がありました
・ 治験薬との関連はないと考えられる脳梗塞。患者には骨粗鬆症、閉経後、慢性アルコール中毒、貧血、高血圧の既往歴がありました
PALACE-1/2/3/4試験(併合解析)における下痢及び悪心の発現時期(有害事象)は以下の通りでした
乾癬性関節炎を対象とした海外第Ⅲ相臨床試験(PALACE-1/2/3/4試験併合)での下痢及び悪心の発現時期※
下痢、悪心、嘔吐、腹痛などの消化管障害は、PDE4阻害剤使用時にみられる事象であり、本剤の投与中にも発現することが報告されています。
また、市販後に重度の下痢の副作用が報告されています。
国内外の臨床試験において報告されたほとんどの下痢及び悪心の有害事象は投与開始後2週間以内に発現し、4週間以内に消失しました。
- 本剤の投与開始時は「用法及び用量」を遵守し、漸増投与を行うように指導してください。
- 消化管障害が軽微な場合には、経過観察してください。
- 症状が重篤な場合や症状の改善が認められない場合には、適宜対症療法を実施するとともに、本剤を中止する等の適切な処置を行ってください。
- オテズラ20mg 1日2回投与は本邦未承認用法及び用量のため、承認された用法及び用量であるオテズラ30mg 1日2回投与での発現割合を示します。
4.効能又は効果(一部抜粋)
〇乾癬性関節炎