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国内第Ⅲ相臨床試験(20200195試験)

国内第Ⅲ相臨床試験
(20200195試験)

試験デザイン

国内第Ⅲ相臨床試験(20200195試験)1)

【目    的】
局所療法で効果不十分な日本人掌蹠膿疱症患者にオテズラ30mgを経口投与したときの有効性及び安全性を評価する。
【対    象】
スクリーニング開始24週以上前に掌蹠膿疱症と診断され、外用療法で効果不十分かつ、スクリーニング時及びベースライン時にPPPASI総スコアが12以上、かつ手掌又は足底にPPPASI重症度スコアが2以上の膿疱・小水疱を有する日本人患者176例
【方    法】
第Ⅲ相多施設共同、ランダム化、層別化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較試験。本試験はスクリーニング期(最長4週間)、プラセボ対照期(16週間、二重盲検)、実薬投与期(36週間)及び安全性追跡調査期(30日間)の4期で構成された。
プラセボ対照期では、PPPASI総スコア(20以下、21以上30以下、31以上)及び病巣感染の有無を層別因子として、オテズラ30mg 1日2回投与群又はプラセボ群のいずれかに1:1でランダムに割付け、16週間投与した。実薬投与期では、全例をオテズラ30mg 1日2回投与とし、36週間投与した。
オテズラの最終投与後、患者は30日間の追跡調査期に移行した。
【主要評価項目】
投与16週時のPPPASI-50達成率※1(検証的な解析項目)
【副次評価項目】
投与16週時のPPPASI総スコアのベースラインからの変化量、投与16週時のPPSI※2総スコアのベースラインからの変化量、投与16週時のVAS※3スコア(そう痒、疼痛/不快感)のベースラインからの変化量、投与16週時のDLQI※4総スコアのベースラインからの変化量等
【探索的評価項目】
投与16、52週時までのPPPASI-50達成率の推移、投与52週時までのPPPASI-75、PPPASI-90達成率の推移、投与16、52週時までのPPPASI総スコアのベースラインからの変化量の推移、投与16週時までのPPPASIサブスコア(紅斑、膿疱/水疱、鱗屑/落屑)のベースラインからの変化量の推移、投与16、52週時までのPPSI総スコアのベースラインからの変化量の推移、投与52週時までのPPSI-50、PPSI-75達成率の推移、投与52週時までのPGAスコア※50又は1達成率の推移、投与16、52週時までのVASスコア(そう痒、疼痛/不快感)のベースラインからの変化量の推移、投与52週時までのDLQI総スコアのベースラインからの変化量の推移等
【解析計画】
目標症例数は主要評価項目においてプラセボ群に対する差を検出できるよう設計した。主要評価項目は、ランダム化層別因子で調整したCochran-Mantel-Haenszel(CMH)検定を用いて、有意水準0.05(両側)で統計学的検定を実施した。16週までに生じた効果不十分又は有害事象による中止もしくは治験実施計画書で禁止されている薬剤の使用を中間事象(IE)とした。IEの発生は治療失敗として取り扱い、当該被験者をノンレスポンダーとみなすノンレスポンダー補完法(NRI法)を用いて補完し、その他の欠測は多重補完法(MI法)を用いて補完した。CMH型の重みを用いた層間の加重平均により調整済み群間差を求め、CMHに基づく両側p値を算出した。対応する両側95%信頼区間(CI)は正規近似にて求めた。主要評価項目である16週時のPPPASI-50達成率と同様に、2、4、6、8、12週時についても解析した(名目上のp値)。主要評価項目では、主な人口統計学的特性及びベースラインの疾患特性によるサブグループ解析を行った。
副次評価項目は、投与群、評価時期、投与群と評価時期の交互作用及び層別因子を固定効果とし、ベースライン値を共変量とした反復測定の混合モデル(MMRM)を用いて解析した。IEによる治療失敗例では観察されたデータにかかわらずベースライン値をIE後から16週までのデータとして補完したが、その他の理由による欠測データの補完は行わなかった。各群における最小二乗(LS)平均値、標準誤差(SE)及び95%CIと、投与群間におけるLS平均値の差、SE、95%CI及び両側p値をMMRMから算出した。
主要評価項目において統計学的な有意差が認められた場合、固定順序法に従い、各副次評価項目について順に有意水準0.05(両側)で統計学的検定を実施した。これらの検定は途中で統計学的な有意差が認められない又はすべての検定が完了するまで実施することとした。 図:固定順序法
  • PPPASI-50達成率:掌蹠膿疱症の重症度評価法であるPPPASI(Palmoplantar Pustulosis Area Severity Index)のスコアがベースラインから50%以上減少(改善)した患者割合。
  • PPSI(Palmoplantar Pustulosis Severity Index):掌蹠膿疱症病変の重症度及び治療効果を評価し、グレード判定するために用いられる尺度。
  • VAS(Visual Analogue Scale):直近1週間の痒み(又は疼痛/不快感)の程度を左端「全く痒み(又は疼痛/不快感)なし」、右端「考えうる最大の痒み(又は疼痛/不快感)あり」とする100mm VAS上に、患者が印を付け、その位置をスコアとする。
  • DLQI(Dermatology Life Quality Index):皮膚疾患に特異的なQOL指標。6つの下位尺度があり、下位尺度スコア又は合計スコアが高いほどQOLが低い。
  • PGA(Physician’s Global Assessment):掌蹠膿疱症の症状に対する医師による全般評価指標であり、0(消失)~5(きわめて重度)の6段階で評価する。

1)20200195試験 (承認年月日:2025年3月、CTD2.7.6.2) (承認時評価資料)

4. 効能又は効果(一部抜粋)
○局所療法で効果不十分な掌蹠膿疱症

6. 用法及び用量
通常、成人にはアプレミラストとして以下のとおり経口投与し、6日目以降はアプレミラストとして1回30mgを1日2回、朝夕に経口投与する。

1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目以降
10mg 10mg 10mg 10mg 20mg 20mg 20mg 20mg 30mg 30mg 30mg