作用機序
掌蹠膿疱症は、Th1、Th2、Th17並びに好中球関連の炎症性サイトカインやケモカインが関与すると考えられており、オテズラ錠はPDE4を阻害することで様々なサイトカインの産生を調整し、膿疱化・炎症悪化を抑制すると考えられています
掌蹠膿疱症の病態1-10)
1 抗菌ペプチドがケラチノサイトを刺激する
2 同時にIL-23、IL-1β、IL-12、IL-4などが放出され、Th1、Th2及びTh17が増加する
3 Th1、Th2及びTh17から放出されたIFN-γ、TNF-α、IL-4、IL-13、IL-17、ケラチノサイトから放出されたIL-36γが、ケラチノサイトを刺激し炎症悪化のサイクルを惹起する
4 刺激されたケラチノサイトからIL-8が放出され、水疱内に好中球が浸潤する(膿疱化)
オテズラ錠の作用1-10)
1 Th1に関わるIFN-γ、TNF-α、IL-12、Th2に関わるIL-4、IL-13、Th17に関わるIL-17、IL-23、IL-1β、ケラチノサイトを直接刺激するIL-36γ及び膿疱化に関わるIL-8など広く産生を抑える
2 膿疱化や炎症悪化のサイクルを抑制する
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[1,4,5)著者の中にAmgen社(旧Celgene社)の社員や指導料等の謝金を受領した者を含みます。 7,8,11-13)Amgen社(旧Celgene社)の資金提供により作成され、著者の中にAmgen社(旧Celgene社)の社員や指導料等の謝金を受領した者を含みます。 10)Amgen社(旧Celgene社)の資金提供により作成された。]