乾癬の教科書②症状と種類

どんな症状があるの?

症状

・乾癬の典型的な皮膚症状は、鱗屑りんせつ(銀白色のかさぶた様)、肥厚、紅斑があり、かゆみがみられることもあります。また、頭皮や爪にも症状が出ることがあります。

・関節の痛み、腫れ、変形などの関節症状がみられる場合もあります。

尋常性乾癬

関節症性乾癬

乾癬の種類

乾癬の種類は大きく5つに分類され、全体の約9割が尋常性乾癬です。

尋常性乾癬じんじょうせいかんせん 乾癬全体の約90%1)を占める。紅斑こうはん肥厚ひこうし、鱗屑りんせつを伴い、がれ落ちる。 頭皮や爪を含む全身に出現することがある。
関節症性乾癬かんせつしょうせいかんせん(乾癬性関節炎) 増加傾向にあり、乾癬全体の約6〜34%2)3)を占める。 皮膚症状が先行する例が多く、関節の痛み、腫れ、変形などを生じる。
滴状乾癬てきじょうかんせん 全身に小さな水滴状の小さな紅斑があらわれる。風邪などの後に続いて発症することが多い。
乾癬性紅皮症かんせんせいこうひしょう 乾癬の皮膚症状が体中に広がり、全身の9割以上が赤くなる。
膿疱性乾癬のうほうせいかんせん 発熱とともに小さなうみ状の発疹が全身の皮膚に発生し、再発を繰り返す。厚生労働省の指定難病。

1)飯塚一 : 日本皮膚科学会雑誌 116 : 1285-1293, 2006

2)Scarpa R, et al . : Br J Rheumatol 23 : 246-250, 1984

3)Zachariae H : Am J Clin Dermatol. 4 : 441-447, 2003