医療費助成制度
について

  • 指定難病患者さんへの医療費助成制度とは

指定難病の患者さんの医療費の自己負担額に上限を設けた制度です。ベーチェット病は、指定難病に指定されています。
ベーチェット病で一定の基準(ベーチェット病重症度基準でStage Ⅱ以上※1)に該当すると認定された患者さん、月の医療費(薬剤費を含む)と介護費用の総額が33,330円を超える月が年間3回以上ある患者さんでは、申請し認定されると医療費助成を受けられます。また、高額な医療が長期的に継続する患者さんでは、一般所得・上位所得※2の世帯※3の場合、自己負担上限額がより軽減された医療費助成を受けられます。

  • ※1 ベーチェット病重症度基準については以下の「参考:ベーチェット病重症度基準」を参照ください。
  • ※2 一般所得・上位所得については「指定難病の医療費助成における自己負担上限額」を参照ください。
  • ※3 患者さんが加入している公的医療保険上の「世帯」が単位となります。例として祖父、父、母、子の4人家族を考えた場合、住民票上は4人で1世帯となりますが、医療費助成制度における世帯は、祖父が国民健康保険に加入、父と母が同じ被用者保険に加入、子が別の被用者保険に加入している場合、祖父で1世帯、父と母で1世帯、子で1世帯に分かれます。
医療費助成の申請・設定に関する流れ

※4 医療費助成の申請に必要な書類の一つです。

1,2)より作図

  • 難病情報センター: 指定難病患者への医療費助成制度のご案内(http://www.nanbyou.or.jp/entry/5460)(2024年3月時点)より改変​
  • 東京保険医協会:「重症度分類」と「軽症かつ高額」(https://www.hokeni.org/docs/2018020200032)(2019年4月時点)

参考:ベーチェット病重症度基準

Stage 内容
眼症状以外の主症状(口腔粘膜のアフタ性潰瘍、皮膚症状、外陰部潰瘍)のみられるもの
Stage Ⅰの症状に眼症状として虹彩毛様体炎が加わったもの
Stage Ⅰの症状に関節炎や副睾丸炎が加わったもの
網脈絡膜炎がみられるもの
失明の可能性があるか、失明に至った網脈絡膜炎及びその他の眼合併症を有するもの
活動性、ないし重度の後遺症を残す特殊病型(腸管ベーチェット病、血管ベーチェット病、神経ベーチェット病)である
生命予後に危険のある特殊病型ベーチェット病である
慢性進行型神経ベーチェット病である

水木信久 他: 厚生労働科学研究費補助金 ベーチェット病に関する調査研究 平成26-28年度総括・分担研究報告書, 2017

指定難病の医療費助成における自己負担上限額

指定医療機関を受診した際の、ベーチェット病に関連する医療費(薬剤費を含む)と介護費用が、医療費助成の対象となります※1
医療費助成が支給認定された患者さんでは、各指定医療機関での自己負担の割合は2割に抑えられます。そのうえで、1ヵ月間(月初めから月末まで)の自己負担の累積額が、世帯の所得に応じた自己負担上限額に達した場合、その月はその金額を超える自己負担の支払いが免除されます。

  • ※1 都道府県・指定都市から指定を受けた病院・診療所や薬局での医療費(診察や治療、薬剤の費用)、訪問看護ステーションなどによる介護費用(訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、介護療養施設サービスの費用)が対象です(入院時の食事費用は除く)。
指定難病の医療助成における自己負担上限額
  • ※2「軽症高額該当」とは、月ごとの医療費総額が33,330円を超える月が年間3回以上ある者(例えば医療保険の3割負担の場合、医療費の自己負担がおよそ1万円となる月が年間3回以上)。
  • ※3「高額かつ長期」とは、月ごとの医療費総額が5万円を超える月が年間6回以上ある者(例えば医療保険の2割負担の場合、医療費の自己負担が1万円を超える月が年間6回以上)。
  • 1)難病情報センター: 指定難病患者への医療費助成制度のご案内(http://www.nanbyou.or.jp/entry/5460)(2024年3月時点)より改変

より詳細な情報について

医療費助成制度について、詳細はお住まいの都道府県・指定都市担当窓口にご確認ください。
「難病情報センター」「厚生労働省」のホームページでも、難病治療に関する各種制度の概要などが掲載されていますので併せてご確認ください。

難病情報センター
http://www.nanbyou.or.jp
厚生労働省(難病対策)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nanbyou/index.html
  • 指定難病患者さんへの医療費助成制度とは