PDE4はcAMPを不活性型のAMPに分解する酵素で、免疫細胞内のシグナル伝達を調節しています。
乾癬の教科書⑤オテズラ錠について
オテズラ錠(アプレミラスト)ってどんな薬?
オテズラ錠とは
- 乾癬治療における世界初の経口PDE4阻害剤です
- 体内の免疫バランスを調整することにより乾癬症状を改善します
作用機序
オテズラ錠は、乾癬患者の免疫細胞や表皮細胞で過剰に発現しているPDE4を阻害することにより、免疫バランスを調整し乾癬症状を改善します。
オテズラ錠(アプレミラスト)の作用機序(模式図)
乾癬患者の免疫細胞や表皮組織ではPDE4が過剰に発現しており、細胞内cAMP濃度の低下により各種サイトカインなどの炎症性メディエーターの産生が亢進しています。
オテズラはPDE4を阻害し、細胞内cAMP濃度を上昇させます。
その結果、炎症性、抗炎症性メディエーターの産生を調整し、過剰な炎症反応が抑制され、乾癬の症状が改善されると考えられています。